エッセンシアです。
ヴィーガンとは完全菜食主義者のことで、蜂蜜・卵・乳製品など「動物由来の食品」を一切口にしません。
ワインなんてブドウからできているのにヴィーガンって、どういうこと?と思われる方もいらっしゃると思いますが、実は「動物性由来の食品」がワインで使われていることは多いのです。
ワイン醸造の最後の段階でワインの色調を透き通った美しいものにする為に「清澄」という作業があり、ワイン内の過剰なタンニン、タンパク質などの浮遊物を除去します。ワインに溶け込んでいるタンパク質は、徐々に析出してワインを濁らす原因になります。このタンパク質を除去する為に、同じタンパク質を添加してタンパク質同士を結合させ重くすることで沈殿させます。添加するタンパク質として使用されるのが動物性タンパクである卵白、カゼイン、ゼラチンになります。面白いものではコッレ・ド・ポワソン~colle de poisson 魚の浮き袋から抽出される物質が使用されることもあるそうです。
ヴィーガンワインとは清澄の際に、このようなタンパク質を添加していないということですね。清澄を全く行わないか、ベントナイトという鉱物を使うことでヴィーガンワインと呼んでいます。
「4月のワイン」ティティ・エグリ・ビィカベールは清澄・濾過をしていないヴィーガンワインです。ゆっくりとワインをやすませて浮遊物を底に沈めてから瓶詰をしています。
清澄や濾過をしていないのでワインに溶け込んでいる旨味成分も残っているということです。
ワインが濁っていると、質が悪いのでは?と思われることもありますが、実は旨味が残っている美味しいワインなのかもしれません。